フライフィッシングで山女魚や岩魚は釣れないと、まことしやかに囁かれていた時代のお話。
当時の主戦場は湯川や丸沼で対象もいわば外来魚。
ただ近くの川でオイカワは釣れましたので、全く釣れないことも無いだろうと言う程度の釣り方で、川でフライラインを振っているだけで、そんな太い糸じゃ釣れるわけが無い、と良く他の釣り人に言われたものでした。

学生時代は多趣味で、夏休みにテニスで苗場を訪れ、翌早朝に一人で釣具を持って出掛けて偶然見つけた川で、これまた偶然に釣れてしまったのが山女魚。
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まさに清流と言うに相応しいジンクリアな流れのなかでライズを繰り返す魚。

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透明度が高くて目をこらせばライズの主は見えるはずだけど、水しぶきが上がるだけで全く姿は見えません。
湯川のブルックほどの大きさのライズでは無いのでてっきりオイカワが跳ねているのかと思ったので、湯川で使っている18番のスタンダードフライを結んでキャストすると、着水と同時にドラッグが掛かってしまいます。
それでも工夫して流すとこれに食いついてきました。

オイカワだと思っていただけにその引きの強さに驚き、さらにその魚の美しさに思わず息を呑みました。
20cmちょっとの山女魚。
こんなにきれいな魚が淡水でも居るのかと驚いたものです。

その後も2匹くらい釣ったところでライズは終わり。あとは何も釣れなくなりました。
まさに夏のモーニングライズに当たった様です。

これがきっかけでした。
それから半世紀近くこの地域に通い続けているわけですが、良くも飽きもせずにここまで来ているなと、自分でも感心してしまいます。

先週も気が付けばその時と同じ川、同じ場所で、同じ山女魚を釣っているわけです。
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幾度となく重機が入り、川のかたちが何度も変わり、これが今の姿。
変わっていないのは山の形だけ。
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景色はだいぶ変わりましたが、山女魚の美しさは当時のままでした。

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上の2枚の写真は80年頃です。場所は同じですが本文よりも後年の写真です。

この日はMRさんとSMZさんに里川を誘われましたが、先週の渓流が気になったので再び単独で行動です。
ただ同じ方向なので時間があれば夕方合流しようということにはなっています。

目的地の降雨計と水位計を見る限り2日前に大雨が降って昨日までは増水でしたが、一夜明けたらすっかりと引けていました。おそらく条件的にはどこもベストでしょう。

目的の渓流も先週よりもかなり減水して既に平水。

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山にはまだ雪が残っていますが、これから雪代が出ることも無いでしょう。

まずは上流域の様子を見るべく入渓。
するとすぐに反応がありますが、サイズは小振りです。

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それでもポイント続きの渓相と、ここはと言うところでは必ず反応があるので楽しい遡行が続きます。
ただここは人気河川でアクセスも良いことから、かなり魚はスレている印象です。
山女魚と岩魚の混生ですが、山女魚と思しき反応は全て乗らず、釣れてくるのは岩魚ばかり。

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それでも2時間ほどでッ抜け。大型は出ませんでしたが、気持ちの良い渓流釣りが堪能出来ました。

その後下流に移動して入り直そうと思ったのですが、先行者と思しき車が駐まっていたのでここは諦め。

MRさんに連絡を取ると、向こうもかなり好調とのことです。

良い時間なので一旦山を降りて合流も視野に本流を覗いて見ました。

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するとこちらの水量もベストの状態です。
しかもハッチもあってプールではライズも見られます。
早速狙って見ましたが、流れをまたいだ対岸に緩い流れでのライズで、なかなかの苦戦。

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時間が経つにつれてライズの数は断続的に続いて、流心でもスプラッシュライズも起こり、こちらを狙ってまずは一尾。

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23CMほどのサイズですが、きれいな山女魚です。
まさに雪代に洗われたといった表現がピッタリで、サイズの割に引きも強く満足の一尾。

その後も同サイズの山女魚2尾、岩魚2尾追加。

結局最後までここで時間を過ごし、陽が沈む前には納竿としました。
MRさんに連絡を取ると、向こうも今上がったところとのこと。

そこで途中で待ち合わせて夕食。
ちょっと寒かったので担々麺にしてみました。
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帰路はアイサイドXのおかげで楽々自動運転。
高速走行は本当に楽になりました。

スマホで片手で写真を撮るのが苦手です。

釣った魚はほとんど左手でホールドして撮影していますので、大きめのスマホを片手で持って同じ手でシャッターを切ろうとするとなかなか上手き行かずイライラするばかりですので、釣行時はずっとデジカメで撮影していました。

ただせっかくスマホの写真性能が良いので何とかスマホで同じように写真が撮れればデジカメを持たずに済むので、試しにリング付きのケースを購入してみました。
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するとこれがしっくりきて、片手でホールドできてシャッターも難なく切れます。

これでデジカメはベストのポケットから減らすことが出来ました。

yama

関越道の沼田インターの先で三角形の山が見えてきます。
実は以前からこれはもしかしてピラミッドでは無いかと思ったりしています。
都市伝説界隈では日本にもいくつもピラミッドが存在するということですので、これはもはやその内の一つでしょう。

と言うことで調べてみると、この山の名前は「戸神山」、別名三角山や石尊山と呼ばれているようです。
おそらく尖り山をもじった名称でしょうが、神や尊の文字を使っていることからも山岳信仰の対象であったことは間違いないでしょう。

これほどきれいな三角形だと、本当に人口物だと思いたくもなります。

こういう話は夢があって大好きです。

今年は雪解けが早く、例年6月以降に訪れている沢の様子を見に出かけて見ました。
偵察釣行なので単独です。

のんびりスタートでしたので釣りは11時から。
既に雪代の影響は無く水量は平水。
何度も訪れていますので岩魚の付き場はだいたい把握していますが、入渓してしばらくは魚影がありません。
この沢は放流もありませんので、居なくなったら終わりで、残念ながら年々それが現実のものとなりつつあるようです。
いわば訪れる理由の一つは岩魚の生存確認の意味合いもあるのです。

そしてようやく一尾。

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ここも安定のポイントですが、かなり埋まってしまっています。
この川ではこれでも大場所です。
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良いサイズですがこの撮影後に逃げてしまいました。
推定泣き尺くらいでしょうか。沢の規模からしても大型です。

しかしこの後は例年良型が付くポイントはことごとく埋まってしまって見る影もありません。

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それでも1キロ以上歩いて4尾追加。サイズはどれもまずまずの良型ではあります。
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しかし最後の500m区間は全く魚影すら確認出来ませんでした。
先行者の影響も考えられますが、嫌な予感がします。

来月もう一度確認してみるつもりです。
既に3時間半ほど釣って疲れもありましたが、もう少し頑張ってみましょう。

その後、別の渓流を見て回りましたが、まだ水も多く遡行も大変そうだったので見送り。

結局里川まで降りて夕方釣って、このサイズが12本。

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大型は出ませんでしたが、こちらは安定した魚影ですがその分釣り人も多く岩魚も相当にスレている印象でした。

まだ5月。
今年は季節の進行が半月ほど早いようです。

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