フライマンの中にもルアーからの転向組が多いのではないでしょうか。
かくいう自分も、鱒族の釣りはルアーから入りました。
当時はクローズドフェイスリールがバタ臭くてこればかり使って居ました。
釣れればそれに越したことは有りませんが、こんな道具立てで釣りをしていること自体が楽しくて仕方なかったものです。
そんな時代、ABUは特別な存在でした。
何より英国王室からビートルズまで使っているという高級リールとのふれ込みは、このリールのすごさと言うよりもビートルズも釣りをするんだ、といった驚きのほうが大きかったように思います。
それまでの日本での釣りやゴルフはおじさんの趣味といった傾向が強く、若者は表立って釣りが趣味だとはなかなか言いづらい風潮でもあったのです。
釣りは国民的娯楽であったにもかかわらず、欧米文化に色気付いた世代には相当ダサく感じたのもまた事実でした。
ところがABUのカーディナルやアンバサダー等のリールが普及することによって、それまでの延べ竿の釣りのイメージが少しずつ横文字に変わっていったのだと思います。
70年代のアウトドアーブームも拍車を掛けたのでしょう。
カーディナルはABUが開発したスピニングリールの傑作です。
HARDYのアルテックスがスピニングのロールスロイズであれば、カーディナルはフォルクスワーゲン的な存在でしょう。
世界中でいまだに愛されている理由もよく分かります。
詳しくは下記をご覧下さい。